こんにちは、ぐうたらスーパー主婦の糸野つむぎです。
私はフルーツが大好きです。食欲のない時でもフルーツさえあれば、という感じです。でも、少し日本の季節の果物栽培に少し異変が起こっているようです。
農業従事者は減少、外国人労働者に頼る現状
日本の農業は外国人労働者に頼っている
クイズです。
次のグループの違いは何でしょうか？
Aグループ： メロン・すいか・さくらんぼ・桃
Bグループ： バナナ・オレンジ・キーウィフルーツ・チェリー
実は、この国産の果物栽培に携わる農家が減少しているという事実を知りました。国策による外国人技能実習制度のあり方に強い影響を受けています。
ことしの「骨太の方針」には、外国人材の受け入れ拡大に向けて、介護や農業など業種を限定して最長で５年間の在留を可能とする新たな在留資格の創設が盛り込まれました。対象は、日本で働きながら学ぶいまの「技能実習制度」を修了した人など一定の技能を持った人だとしています。
日本は人手不足解消のためにも、外国人の労働力に期待していますが、その中で一番必要としている産業は何でしょうか？
技能実習生などの外国人労働者は、産業別に見ると製造業が最も多く約26万人です（平成27年国勢調査）。
その中で、平成27年までの10年間の外国人労働者の増加率を見ると、
１位の農業は2.2倍で急増しています。しかし、同じ期間での農業の従事者は７０万人減少し、その減少率は25％、さらに従事者の二人に一人は65歳以上の高齢者です。
この担い手の減少と高齢化を埋める存在として、外国人労働者が欠かせない存在になっているようです。
外国人技能実習生と農家の現状
農業の現場では作る農作物が変わってきた
茨城県は、北海道に次いで全国２位の農業産出額。その全国一のメロンの産地では、農業に従事する技能実習生が多いのにもかかわらず、特産のメロン栽培をやめて、小松菜などの葉物野菜に切り替える農家が急増。
・メロン栽培では収穫期のみ収入が入るので、技能実習生に年間を通じての給料支払いが負担
・葉物野菜は１年を通して収穫があるので、支払いしやすい
残念ですが、この産地では、メロン農家はこの１０年で半減してしまいました。多分、栽培が少なった分、供給量が減り、私達消費者に届く価格は上がってしまうのでしょうね。メロンが食べられなくなる日がくるかもしれません。
でも、メロン栽培地の方の声にはもっと危機感があります。
「技能実習生が入ってくれたことで規模も拡大でき、収益も増えている。
今となっては彼らがいない農業など考えられない。
技能実習生がいなくなったら農家は終わりだ」NHK News Web
日本は今のままでは持続できなくなる？
日本は労働力不足で、技能実習生がいなくなれば、農家は存続できなくなる、そんな危機に瀕している状況です。今は外国人技能実習生が日本に来て学んでいます。そして、労働力ともなってくれています。でも、いずれは母国に帰って学んだ技能を母国に伝えて、母国の産業を発展させるでしょう。ある程度、母国が追いついてきたら技能実習生を派遣させる必要もなくなります。もしかしたら、人手不足の日本は追い越されてしまうかもしれません。
もし、メロンの栽培をやめて、葉物野菜だけになってしまったら、メロン栽培のノウハウを日本人に受け継ぐことができません。これでは、本当にメロンは日本から消えてしまいます。メロンだけではありません。冒頭のクイズの「Aグループ」のすいか・さくらんぼ・桃など、日本ならではの季節果実が遠のいていきます。
メロンが安定して食べられるためには？
日本の季節の果物が安定供給されるためには、何が必要でしょうか？私のようなぐうたらスーパー主婦の出る幕ではありませんし、賢い人達がそういうことをすでに考えてくれているとは思います。
でも、一言いわせてもらうと、その場その場での課題解決ではなく、もっと包括的な考え方で、広い視野で対策を考えて欲しいです。
外国人技能実習生を受け入れる際の契約の方法は、まず、お互いの国のメリットに繋がることが大前提です。しかし、それが１０年後、２０年後、５０年後、１００年後と地球が続いていく限り、そこに生きる人を含めて生物や環境に対しての責任があります。日本の労働力不足を外国人技能実習生に頼るだけでなく、日本が直面している課題に大きく目を開いて解決することが必要です。
実際のところ、農業に従事する人が減少しているかたわら、食品ロスの問題も大きな課題です。以前の記事でご紹介しました。
人口減少に歯止めがかからない現状での労働力不足は深刻です。賢い人たちに解決の道を委ねつつ、私たちも現実を知ることが大切です。日本の農業が破綻してしまったら大変です。メロンなどの日本のおいしいものが食べられなくなっては困りますから！
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