死ぬのは配偶者より先か後か?その理由から課題が見えてくる

こんにちは、ぐうたらスーパー主婦の糸野つむぎです。

 

うちの母は昔から言っていました。「おとうさん、私より先に死なないでね。でも自分ひとりで逝くのはさびしいから、一緒か、私の3日後に来てね。」と。父はそれを聞いて、特に返事はしていませんでした。無口な父ですが、どう思っているのか。二人とも80歳を超えていますが、田舎で何とかぎりぎり生活しています。

自分が先に死にたいか、後に死にたいか?

このようなテーマを調査・研究する機関があるのですね。日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団というところが、6年に1度ホスピス・緩和ケアに関する調査を実施していました。今年はその6年目の歳で、先日調査結果が発表されたところです。

 

さあ、あなたはいかがですか?配偶者より先に死にたいですか?後に死にたいですか?

 

調査結果は次の通りです。

「自分が先に」と答えたのは、男性78%、女性50%です。結構な開きがあります。私は、までろん(夫)がいなくなるのは信じられないので、考えたくもないのですが、どちらか選ぶとしたら、「自分が先に」でしょうか。なぜなら、一人残されると生きていく気がしなくなりそうだからです。

 

自分が先に死にたい理由を性別にみると…

78%もの男性が、「自分が先に」と答えた理由、気になります。これは、もしも希望の順番が変わってしまって、女性が先になくなり、男性が残された時に浮上してくる課題となりうるからです。見てみましょう。

女性よりも割合の大きい項目が順番が変わった時の問題となりうるので、1位の「パートナーを失う悲しみ」は男女ほぼ同じ割合ですので、置いておきます。男性の割合が大きいのは、「パートナーがいないと生活していくことが難しい」と「自分が死ぬ時にパートナーにそばにいて欲しい」です。

男性が残された場合の不安

1. パートナーがいないと生活していくことが難しい

2. 自分が死ぬ時にパートナーにそばにいて欲しい

(1)の「生活していくことが難しい」というのは、詳しい調査によると、

  • 「家事をきちんと行うことができるか」31.9%
  • 「自分の健康管理をきちんと行うことができるか」25.6%

 

という内訳のようです。やっぱりなぁ、と納得でしょうか。そう思われる方は、女性がしっかりと男性の生活の管理をしてあげている家庭でしょう。うちのまでろん(夫)に関しては大丈夫そうです。一応、一通りの家事はできる力はあります。ぐうたらスーパー主婦を妻に持ったおかげです。企てたわけでもなく、育ってくれて感謝しています。ただ、私が先立つと、寂しくてアルコール漬けになる不安はありますが…

 

この男性の不安を少しでも和らげるためには、家事を少しずつ教えてあげるのがいいかも。それも優しさでしょう。

 

自分が後に死にたい理由を性別に見ると…

自分が後に死にたい理由を性別に見ると、

1位に来たのが、「パートナーの最後を看取ってあげたいから」男女ほぼ同じ割合(58%)です。世の中のご夫婦、良くできた方々ですね!「パートナーの生活が心配」も女性がやや男性をリードしています。

 

でも、ちょっと気になるのが、「自分が少しでも長生きしたいから」の回答については女性が男性を上回っています。女性の方がちゃっかりしているのでしょうか。確かに、よく聞くのは、「男性が先立っても、女性はすんなり立ち直って自由に楽しく生きていく人が多い」ということです。平均寿命も女性の方が長いですし、一人の気ままな人生を自分だけのために楽しめるということでしょうか。

 

そう考えると、男性がちょっとかわいそうな気もします。でも、男性の78%が「自分が先に死にたい」と考えているので、残された女性が楽しく生活できていたらそれで安心もできて、良かった、と考えるべきなのでしょう。ただ、女性の回答が男性より上回っていた「パートナーの介護をしたくない」と「葬儀・お墓問題」についての不安も、生前から話し合っておいた方が良さそうです。

 

お互いが元気なうちにやっておくこと

このような調査結果をじっくり見ていると、事前に二人で、または家族で話をしておいた方がいい項目が見えてきます。

事前に話をしておいた方がいいこと
•家事の進め方
•介護の方針
•延命治療への考え
•葬儀
•墓
•相続

「エンディングノート」という便利なものがあります。一冊の冊子になっていて、いざという時のために元気なうちに上記の内容を書き留めておくノートです。考えは変わる可能性もあるので、時々見直しも必要で、更新日を入れていきます。最後の方には、葬儀に呼んでほしい人のリストまであります。要するに、自分が倒れてしゃべれなくなっても、このノートがあれば家族がそれに沿って進められることが目的です。

 

しかし、「エンディングノート」のもう一つの目的は、これからの人生をよりよく生きるためでもあります。色々な考えを整理できると、きっと物の整理にもつながります。そして、残された時間でやりたいことを設定し、やっていけるのではないでしょうか。

 

スポンサーリンク