野菜摂取量が足りない日本人、外食・中食・簡便化でいいのか?

こんにちは、ぐうたらスーパー主婦の糸野つむぎです。

 

最近の日本人の食生活が変わってきているような気がしていましたが、先日少し驚く結果が新聞に出ていました。

外食・中食・簡便化の傾向が高まる一方、野菜を買ってくることから始まり、洗って、調理するという人が減ってきているのではないでしょうか。野菜を食べることが少ない年齢層・地域・ライフスタイルによってもこの野菜消費量は変わってくると思います。今回はこの野菜消費量について、詳しく見てみます。

野菜不足が大きいのはどの年代?

現在、日本人の野菜摂取量は摂取目標量を下回っています。

摂取目標量=350g(成人1人1日あたり)

あなたは、1日に350gの野菜をとれていますか?

平成23年度の資料ですが、年代別野菜摂取量は、次の棒グラフに示されています。

成人の中では、20代の摂取量が少なく、次に少ないのは30代です。110g程不足していて、それは目標量の約3割もを占めます。

 

野菜を摂取することへの認識は?

「野菜を食べなさい」と子どもの頃、親からしきりに言われた人は多いのではないでしょうか?しかし、今は、野菜の必要性を認識しているのかしていないのか、生鮮野菜の購入量は徐々に減ってきています。そのかわり、食の外部化率はぐんぐん伸びてきているのが現状です。

 

そこへ、おもしろい調査結果を見つけました。簡便化志向を年代別に表したものです。

簡便化志向は若い人ほど強く、手作り志向と反比例しています。若い人ほど健康志向は低く、経済性志向は高い結果がでています。つまり、若い年代は、安くて、簡単な食材を好む傾向でたいうことができます。

 

企業は消費傾向を追ってばかりでいいのか?

私は、常々、これが言いたかったのです。

 

現代人は多忙で、過去のような自炊中心の食生活ではなく、外食・中食・内食・調理の簡便化という傾向が高くなっています。その忙しい人々を助ける、という理由で、自炊しなくてもいいように、しても簡単にできるような商品が多くなってきました。それは、本当に便利で、このぐうたらスーパー主婦も利用します。

 

しかし、その生活が毎日続くと支障が出てきます。栄養のバランスが悪かったり、ワンパターンになったり、食費がかさんだりしてきます。利用の仕方も考えないといけません。

 

それでも、スーパーのカレーのコーナーがレトルトカレー中心になるのはやめてほしいです。「レトルトカレーが良く売れている」という情報に従って、レトルトカレーをたくさん置くのは、市場に対応したやり方です。利益を上げるためには正解かもしれません。でも、日本人に楽させ過ぎるのも良くないし、必要なルゥが手に入らなくなるのも不便です。

 

先日、ちょっとこだわって、シーフードグリーンカレーを作ってみようと、大きいスーパーに買い物に行ったのに、グリーンペーストがなくてあきらめました。レトルトカレーは色々な種類をたくさん置いてあるのに、ルウはぐっと減っていました。しかたなく、有名カレー店のレトルトカレーを買ってしまったのです。

 

レトルトカレーは無駄なくおいしいかもしれませんが、自炊するカレーと違って、野菜は少なく、入っていても長期間の保存で、栄養価は落ちていると思われます。もし、自炊のカレーであれば、野菜をたっぷり使うので、野菜摂取量は確実に増えます。

 

消費者傾向にそのまま従った売り方をしていると、一部の消費者には不満の原因となります。そして、その分類の商品は売れても、他の分類、特に野菜の売上は減ることになります。野菜の売上が減って仕入れを少なくすると、農家は段々と一般消費者向けの野菜栽培を減らしてくるかもしれません。いつの日か、生鮮野菜が注目される日がやってきて困るのは小売業です。つまり、消費傾向ばかりに偏り過ぎる売り方をすると、自分で自分の首をしめるようなものです。

 

それでも利益を追求しないといけない企業に敢えてお願いです。

 

「長期的視線で、消費者と社会のためになる商品を上手に提案してください。」

 

日本人が健康でいられて、社会に貢献できる人を育てるためにも、「今」だけでなく、「未来」も考えた売り方をして、持続可能な世の中に消費者を導いてほしいです。

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