出産を機会に退職する?悩めるパートタイマーから新米ママに提案

こんにちは、悩めるフルタイムパートタイマーの糸野つむぎです。

 

出産後、退職する方がお得?

こんな会話が聞こえてきました。

嫁が出産したから、仕事をやめてもらって、自分の扶養に入ってもらう方がいいかなぁ。
保育園探すのも大変らしいから、その方がいいかも。
子どもが小さいうちはお母さんが家にいる方がいいから。
これは男性社員同士の会話です。なんと、薄っぺらい考えでしょう。一昔前なら私も賛成していたもしれませんが、今ならもっと慎重になります。
それは、現在パートタイマーで、苦悩しているからです。
もう20年以上前になりますが、私は妊娠の経過が悪く、長期間の安静を強いられ、職場に迷惑をかけたくなくて正社員をあっさり辞めてしまいました。授かった命を第一優先にし、無事に出産し、しばらくは育児中心にやっていくつもりでした。実家が近いわけでなく、産後から1年の育児は本当に大変でした。ふらふらになって、救急車で運ばれたこともありました😥

 

産後1年を過ぎて、少しずつ体が回復してくると、子どもはかわいいものの、社会とのつながりが恋しくなりました。できれば働きたい、と考えて保育園のことを調べてみました。保育料は結構高く、それを上回る所得を得るために、育児をしながら働くという負担の大きさには勝てませんでした。
しばらくして二人目に恵まれ、しばらくはどっぷり専業主婦でした。この子育ての時代は気づきが多く、そこから学んで色々なことを経験できたとても有意義な期間でした。このどっぷりがなければ今の自分はいなかったと言えるくらいです。

 

子育てが落ち着いてパートタイマーを始めてわかること

パートタイマーの妥協~その①選択肢が狭くなる

しかし、ぴえーる(長男)が中学3年生の頃から、必要に迫られてパートタイマーを始めました。までろん(夫)に扶養の範囲内の特典が受けられる年収に収めるように言われ、条件に合うものを探しました。自分はこんな仕事がしたい、こんな環境に身を置きたい、という希望を叶えることはできず、妥協しました。

 

例えば、自分の専門分野を生かしたパートタイムの仕事がしたくても、扶養の限度額を超えてしまいます。また、扶養内で働くことにこだわっていた頃なので、中途半端な労働時間で雇ってくれる職場も少なかったということもありました。
結局、私の最初のパート先は、家族経営の小さな会社で、時給は安いのですが、年収103万円以内に収めてくれるので、そこで4年半くらい働きました。

パートタイマーの妥協~その②社員との格差を常に感じる

パート先を今の職場に移して、扶養の枠にとらわれずに長時間働くようになりました。有給も賞与もあるし、少しは環境はよくなりましたが、次は社員との格差をあからさまに感じます。
「社員はパートタイマーより上」という暗黙の壁があります。
こんなこともありました。
さっき電話出た人、めちゃくちゃしっかりした対応だった。
あんな社員いたかなぁ?パートさんではあり得ないだろうし。
これを言っているのはもちろん社員。最初から、パートタイマーを下に見ています。しかも、この発言をたくさんのパートさんの前でするのですから、どれだけ我々のことを軽視しているのか…

 

また、社員は研修が充実していて、たっぷり時間もあるので腰を据えて仕事ができますが、パートタイマーは時間より早く来ることも残って自己啓発のための仕事をすることも許されません。様々な情報共有も社員よりはずっと少なく、それらの情報不足のために、仕事に限界を感じることも多いです。

ママになりたての人に専業主婦を勧めるか?

こういう訳で、私は、どっぷり専業主婦をして、得ることは多かったので後悔はしていません。しかし、社会に復帰してから苦労しています。それは世間が、やっぱり社員至上主義だからです。

 

もし、やり直せるなら、妊娠中に正社員の座を何とかして維持し続けたら良かったと思います。今は産前産後の女性に理解のある職場が多いでしょうから可能性は大きいと思います。そして、どうのこうのして、正社員であり続けていたら、所得はもちろんのこと、キャリアも順調に伸ばせていたと思います。こんな風に考えるのも、自分がキャリアアップを常に望んでいるタイプだからかもしれません。

 

人それぞれかと思いますので、場合分けして考えてみましょう。

 

出産を機に職場を去るか?

■家庭にいるのが大好き → 仕事をやめていいでしょう

■収入が必要、または、仕事に未練あり   → 現在正社員なら社内制度を利用して短期間休職、復帰

■しばらく育児中心、キャリアアップに関心 → 3歳をめどに、正社員になれるよう準備

■キャリアというより、家計補助のために働きたい → 必要な時期に非正規社員になる

現在正社員の人は、いくら世間が働き手不足だからといって、簡単にやめないほうがいいです。女性が一度社員をやめて、育児を経て就職しようとしても、育児期間が長いほど非正規社員に留まることが多いです。目の前の赤ちゃんは本当にかわいいし、目が離せない、離したくないでしょう。この子のためなら何だって、と思うでしょう。でも、自分の人生まだまだ長いのですから、子どもが大きくなった頃、どんな自分でありたいのか、少し想像して、安易に正社員をやめない方が得策です。

 

出産して赤ちゃん👶を育てるのは大変なことです。でも長い人生のうちの一定期間でもあります。時間と愛情をたっぷり注ぎつつ、将来のことも考え続けましょう。育児という貴重な経験は社会を動かす力に繋がります。新米パパも一緒に奥様のキャリアと将来の家族予想図をラフでいいので描いて欲しいです。パートタイマーの限界に苦悩しているおばちゃんからの提案でした。

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