レトルトカレーがルウを抜く~時短と簡便化に負けすぎないで

こんにちは、ぐうたらスーパー主婦の糸野つむぎです。

レトルトカレーが人気のようです。

レトルト人気、ルウカレーを抜く

2015年を境に「ルウ」が減少に転じている!

カレー市場は2013年から年間約1~2%で緩やかに伸びていたが、2017年は前年割れの945億円(インテージ全国小売店パネル調査〈SRI〉調べ)となった。直近5年ではカレー市場として初めて縮小したが、その内部では大きな変化があった。「レトルトカレー」と「ルウカレー」の市場規模がついに逆転したのだ(※以後、レトルト、ルウと記載)。2015年までは両者ともに伸長していたが、2015年を境に「ルウ」が縮小傾向に転じ、「レトルト」は伸長を続けた。その結果、2017年ついに「レトルト」が「ルウ」を追い越した。

 

次のグラフをご覧ください。カレー市場の販売金額の推移を示しています。

図表① カレー市場の販売金額の推移(各年1~12月)

(インテージ全国小売店パネル調査〈SRI〉調べ)

2015年までは両者ともに伸長していました。しかし、2015年を境に「ルウ」が縮小傾向に転じ、「レトルト」は伸長を続け、2017年ついに「レトルト」が「ルウ」を追い越したのです。

 

さあ、ここで質問です。

「最近レトルトカレーを食べましたか?」

連休中、またはお子さんの長期休暇中の昼食に、レトルトカレーを用意しませんでしたか?

 

「最近作ったカレーライスはどんな種類でしたか?」

もしかして、記憶にない、という方がいても不思議ではありません。単身や少人数家族では大いにあり得ます。

 

までろん(夫)
3日前に僕が作ったカレー、忘れてないやろな。

 

つむぎ
までろん様、もちろん忘れておりません。
サバと大根のジューシーなカレーはおいしゅうございました!

 

までろんは子どもの頃は父親から、「台所に男子が入るものではない!」としつけられてきたそうです。でも、ここ数年、休みの日に進んで夕食の支度をしてくれるようになり、大変ありがたく思っています。

 

我が家の最近のカレーはまでろんのカレーでした。しかし、その前はレトルトカレーを私がお昼に一人で食べたような気がします。

 

どうしてレトルトカレーなのか?

我が家の場合、レトルトカレーはストックしておくと、必要な人数分だけ温めるだけで食べられるので便利です。買い物に出たくない時に、ご飯さえあればすぐに食べられます。

日経MJ(2018/3/30)によると、

「共働き世帯の増加などを背景に、調理の手間が省ける点が支持を集める。背景にあるのは調理の時短ニーズの高まりだ。」としています。

同様に、商業界ONLINEでも、

「レトルトは主要な購入層を押さえた上で、ルウにはない単身世帯の獲得もできている」といえる。単身世帯には個食性に優れた面が、2世代同居世帯には簡便性に優れている面が、消費者のニーズにマッチしたのではないだろうか。

単身世帯→ 個食性

2世代同居世帯→ 簡便性

 

なるほどそうなんですね。そして、このレトルトカレー、種類もどんどん増えています。またこだわった商品開発にメーカーが力を注いでいます。スーパーによっては、売り場をおしゃれな本屋さん風にして、レトルトカレーを立てて並べているところもあります。ご当地のカレーだったり、有名レストランのカレーだったり。手軽に買えるので試してみたくなる商品がたくさんあります。手抜きのように見えますが、美味しいカレーを余らすことなく食べられるのは経済的かもしれませんね。

 

ルウカレーは衰退していくのか?

人々が時短と簡便化に走り続けるなら、レトルトカレーの市場はますます伸びていくでしょう。そして、ルウカレーは下降するでしょう。

 

でも、このままでいいのでしょうか?ぐうたらながら、心配してしまいます。スパイスを混ぜるところから始める手作りカレーより、ルウカレーは簡単に調理できます。それなのに、時短・簡便化に押されて作らなくなると、作り方を忘れてしまいそうです。までろんのように創意工夫で、おいしいサバカレーが作れることも想像できなくなります。つまり、人間のできることが一つ減ってしまう、という危機感があります。

 

社会の背景の変化を敏感に感じ取って、メーカーは受け入れやすい商品開発をして、それに賛同する流通機関がそれなりの売り方をします。お客さんはわくわくして手に取り、買っていきます。買ってもらってなんぼの世界ですので、それでいいのでしょうが、商品を供給する側に完璧にしてやられている、いう気もします。

 

カレーライスはキャンプや学校の野外行事には必ず出てくるメニューです。お子さんが恥をかかないためにも、作れるようには教育しましょう。カレーを嫌いな人はめったにいないので、カレーにいろいろ入れて、バリエーションを楽しみましょう。レトルトカレーを買うのはいいけれど、ふつうのカレーも時々は作り、次世代につないでいきたいと、と思うのでした。

 

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