「女は大学に行くな」の胸を打つメッセージ、主婦にも届きました

こんにちは、ぐうたらスーパー主婦の糸野つむぎです。

先週だったか、阪急電車の扉横の車内広告で「女は大学に行くな、」と黒い紙に白い大きな字で書いているのをみて、驚きました。すぐに降りないといけなかったので、広告元が神戸女学院大学ということだけを確認しておきました。人口の半分は女性なので、はっと驚く女性は多かったと思います。

「女は大学に行くな、」のメッセージとは?

真相がわかりました。数日後に新聞に掲載されていました。

「女は大学に行くな、」。一見目を疑う書き出しの広告が話題を呼んでいる。
神戸女学院大学(兵庫県西宮市)が今月、JRと阪急電車の車内に掲示したメッセージだ。

文章は続く。
 という時代があった。専業主婦が当然だったり。寿退社が前提だったり。
いま、女性の目の前には、いくつもの選択肢が広がっている。そのぶん、あたらしい迷いや葛藤に直面する時代でもある。
「正解がない」。その不確かさを、不安ではなく、自由として謳歌するために。
私たちは、学ぶことができる。この、決してあたりまえではない幸福を、どうか忘れずに。たいせつに。(一部略)

同大学の学長室課長の樽本裕見子さんは、長く就活生を支援し、悩む学生に接してこられました。「今は失敗を恐れる学生が少なくないが、人生を自分で決められることは幸せなんだと、前向きに受け止めてほしい。」とおしゃっています。そんな思いで、この「女は大学に行くな、」という広告を新入生向けに提案したところ、斉藤言子学長がゴーサインを出したということです。

斉藤言子学長は、「女性差別は今も残るし、出産などのライフイベントもあり、女性の道はまっすぐではない。でも、迷いながらもひたむきに取り組むことが人生を生きる養分になる。私達からのエールです。」と語っています。

神戸女学院大学公式ツイッターにもこの広告のことが投稿されていますが、色々な層の人からの書き込みがあふれています。「胸と目頭が熱くなった」「何度も読み返した」とか、自らの人生を振り返っての感想とか。

 

このメッセージは多くの人に届けられました!

この広告で神戸女学院大学のイメージ・好感度はきっとアップしたと思います。新入生へのメッセージというけれども、この大学以外の新入生に対しても、大学生以外の女性に対しても、また、男性という別の性へもメッセージは届きました。かくいう、このぐうたらスーパー主婦にも!

 

私のようなおばちゃんは、自分のこれまでの人生をきっと振り返ったはずです。高校生の時は、外国に行ってみたくて、アメリカに派遣留学させてもらいました。大学にも行かせてもらいました。大学は自由で楽しいけれど、どう過ごし、どんなに感じ、考えるか、何をするか、選択肢はたくさんあったと思います。就職し、仕事に悩み、転職し、結婚。共働きの予定でしたが、妊娠の経過が悪く、安静を強いられ、退職。出産、育児でしばらくは専業主婦。そしてやっと扶養内でのパートからスタート、今は常用のフルタイムパートタイマー。

 

そう、斉藤学長のおっしゃる通り、ライフイベントがあり、今とは違った難しさがありました。また、世間の常識のようなものもありました。私の道はまっすぐではないし、迷いもたくさんあります。でも、道がうねってしまった分だけ、まっすぐな人よりも多くの風景を見ることができています。人と比べて幸せかどうかはそんなに重要ではなく、うねった道を歩いた分、柔軟性、適応力、問題解決能力はアップしたと思います。その分、相変わらず悩みが多いのですが、何とかなる、と楽観的にやり過ごす術も知っています。これが、学長のおっしゃる「迷いながらもひたむきに取り組むことが人生を生きる養分になる。」、ということでしょうか?

 

今、政治の世界ではセクハラ問題が大きく扱われ、本来の政治の機能が低下しています。男性がいて、女性がいる限り、性差のあることで問題が常に起こるのでしょうか?また、アメリカでは白人・黒人などの人種の違いでずっと差別がなくなりません。

 

多様性という言葉があります。ダイバーシティとも最近は言われますね。今回、「女は…」と、広告を出されたことで、女性だけでなく、日本人全体がはっとしたと思います。社会への問題提起になり得ます。みんなで女性の歩む道・社会での立場を考えることで、より住みやすい社会になると希望します。

 

この「女は大学に行くな、」の文章の締めくくりは、

「私はまだ、私を知らない。」

自分を知り、考えて、人生の入り口を決めるために大学に行くとしたら、すでに社会人の人は、時折自分の歩いている道を振り返ってみてもいいと思います。今回がいい機会ですね。

自分のことがわかってしまった、という人はそれに見合った生き方ができていますか?満足していますか?方向性は合っていると思いたいけれど、何か足りない、そんなことはありませんか?これは、女性・男性の区別なく、足りない何かを補うために何ができるかを考える絶好の機会です。

スポンサーリンク