世の中は桜の下の相撲かな ~ 桜と敗者の開花準備

こんにちは、つむぎの庭、糸野つむぎです。

ここ大阪でも少しずつ、桜の開花が進んでいます。お花見に行かれる方、タイミングを予想するのは難しいですよね。休みの日に、と思っていても開花状況とマッチするか、雨が降らないか、などと予定を立てるのもそわそわですよね。咲き始めると、あっという間なので、ゆっくり、長期間咲いて、長い間楽しませてほしいし。つぼみから散り終わりまで、色々な思いがあると思います。

勝負と桜

そんな日本の桜ですが、先日、桜にちなんだ面白い俳句に出会いました。

「世の中は桜の下の相撲かな」 - 木戸孝充 。 20歳で土佐を脱藩し、討幕に邁進(まいしん)した志士、田中光顕。同志の殉難を数多(あまた)目にした彼は、維新三傑の一人といわれる木戸からのちにこの俳句を贈られる。 勝った者には花は見えず、仰向けに倒れた者だけが花を見ると。

折々のことば 2018/3/22

桜は遠き昔より、日本中のあらゆる人々に愛でられてきました。明治維新の時代も。相撲の負けは土がついた方。つまり、負ければ空を仰ぐ形勢になるので、桜を下から見上げるということ。相撲を取るという勝負に出た以上、勝ちたかったでしょう、自分の信念を貫き、世に広めたかったでしょう。

さて、勝負に負けた人は、桜を下から見上げてどんな気持ちになるのでしょう?これまで桜を愛でる余裕がなかったとすれば、長く走り続けてきたことを振り返るターニングポイントとなるのでしょうか?

例えば、

勝者はこの桜を見ていない。 自分は今回、悔しい思いをした。 もう一度、相撲が取れるように、チャンスをものにすべく、再び気持ち新たに走り続けよう!

などど、思えるのでしょうか?自分がもう一度チャレンジャーにならなくても、後輩に気持ちを託す、ということもあるでしょう。悔しい思いをした人こそ、次の勝負に勝った時、あるいは、権力を手にした時、よりおおらかな気持ちで周囲を育てていける強者となりうるのではないでしょうか?

花を咲かせるためには長期間の準備が必要

次は、桜の開花の過程についての情報です。

桜の木には、前年の夏ごろには、翌春に咲く花のもとになる「花芽(かが)」ができ、花芽はその後、いったん休眠して成長が止まる。そして、2~9度の低温に800時間~1千時間ほどさらされることで、冬に再び目覚める。「休眠打破」という現象である。それから、花芽は春先の気温の上昇とともに育っての開花となる。桜が咲くには、寒さと暖かさの両方が必要である。

朝日新聞 DO科学 2018/3/24

つまり、桜の開花にはステップがあり、寒さと暖かさの両方が必要ということです。

夏)花芽ができる

秋)休眠

冬)休眠打破 → 成長

春)開花

さて、受験生のみなさん、大変お疲れ様でした。志望校に合格された方、おめでとうございます。残念ながら不合格だった方、今年の桜を仰いでよく目に焼き付けてください。自分自身が桜の樹木となり、更なる1年をかけて、来年の今頃は桜の花がたくさん咲かせられますように。この1年は苦しくとも、生涯の中でも貴重な1年となると思います。

ぴえーる(息子)

そうそう、頑張れ!

までろん(夫)

大丈夫、僕らも経験ずみ。

まりー(娘)

ありがと。 3月は充電。4月からバリバリやるから、イロイロよろしく!!

という訳で、我が家は娘の開花待ちが始まりました。まりーの「イロイロ」は色々大変ですが、まだまだ子育て現役中ということでお世話し続けたいと思います。

追記)2021/3/22

この記事を書いて3年経ち、また桜の季節を迎えました。日本人は本当に桜が好きです。花と言えば桜ですものね。花に人生をたとえた素敵な加藤登紀子さんの言葉を見つけましたのでご紹介します。

「花が咲くのは、命の飛躍。花が散るのは、実りの始まり。」

次の投稿で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください!

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